
1.お辞儀の深さより“手のひら”が大事?
日本ではお辞儀の角度や深さに気を使いますが、タイで最も重視されるのは“ワイ”(両手を胸の前で合わせるジェスチャー)の高さ。「手のひらが胸の高さか、あごの高さか、額の高さか」で敬意レベルが即バレます。
- 実例:デパートの駐車場で、タイ人の係員にワイしたら「胸の位置まで!」と笑顔で返され、自分がまるで子ども扱いされた気分に(笑)。
- ポイント:「ワイ」の手のひらは常にぴったり合わせて、指先はまっすぐ。ズレると「やる気ない?」とツッコミが飛ぶかも。
2.混雑したソンテウでの“座席取りゲーム”
赤バスやソンテウでの移動中、空いている席があると日本人は「先にどうぞ」と言いがち。でもタイでは無言の“席取り合戦”が始まります。
- 実例:バスに乗り込んだ瞬間、サングラスのアニキが華麗にスライドして空席を確保。後から乗ったおばあちゃんも静かに詰め寄り、最後は間に挟まれて身動きできず…。
- ツッコミ:無言のバトルに参戦すると脚が攣る覚悟が必要。次からは「マイペンライ(問題ないよ)」と声をかけてあげると、平和的に解決?
3.店員さんへの“ありがとう”は即返し必須
日本では「ありがとう」と言われても、店員は基本的に帽子を取ったり深々とお辞儀したりしませんよね。でもタイだと、こちらが「コップンカー!(ありがとう)」と言うと、すかさず「マイペンライカー!(どういたしまして)」と返してくれます。
- 実例:コンビニでお釣りを受け取るとき、「コップンカー」と言ったら、店員さんが持っていたペットボトルをうっかり落としそうに(笑)。驚いて「マイペンライカー」を言い忘れた模様。
- コツ:感謝→返事のワンセットがタイ流。忘れると「あれ?」という視線が飛んできます。
4.歩道の“食べ歩き禁止”はあくまで暗黙
都市部の歩道には屋台と露店がぎっしり並びますが、日本のように「食べ歩き禁止」の看板はほぼゼロ。みんな普通に歩きながらムーピン(豚串)を頬張っています。
- 実例:スクンビット通りで、海老焼きそば(パッタイ)を両手に持って信号待ち。周囲のタイ人はチラ見もせず、「お、いいね~」と視線で讃えてくれる感じ。
- 注意:ただし、BTS(高架鉄道)構内やショッピングモールでは禁止です。駅前で食べ歩いて警備員に「ノーイーティング!」とジェスチャーされる恥ずかしさはピカイチ。
5.エアコン温度設定は「兄弟愛」で妥協
日本のオフィスでは「室温が低すぎ!」と揉めがちですが、タイではみんな暑さに強い&寒さに弱い。「28度?涼しすぎ!」というあなたと、「28度?暑くて死ぬ!」という同僚の温度感が真逆だったりします。
- 実例:会議室で28℃設定にしたら、日本人上司は「寒い寒い」と震え、タイ人スタッフは扇子を取り出して「あちぃよ~」。結局、開き直って「ブランケット部隊」と「汗ふき部隊」が交互に入り乱れる異様な光景に。
- 解決策:「ホットコーヒー作戦」がおすすめ。コーヒーを淹れるついでにサーモスタットを30度に上げると、寒がりさんも納得してくれるかも?
6.工事現場も“お祈り”で安全祈願
日本だと工事現場では「安全第一」の旗や合図が飛び交いますが、タイでは毎朝、工事エリアの端っこでお坊さんにお経を上げてもらい、僧侶にお供えをするのが常。
- 実例:ソイ奥のアパート建設現場で、仏像や花、果物を盛り付けた祭壇が登場。作業員が全員で手を合わせる中、足場のポールが盛大に倒れて一同ドン引き…仏のパワーもビックリ顔?
- 豆知識:お祈り後は「おさがり」に果物やお菓子が配られ、現場のコミュニケーションUPにも一役買っています。
7.“ドアを閉める”は善意ではなく暗黙のマナー
タイのレストランやオフィスビルで、自動ドアでないドアは“押し開けただけ”で放置されることが多いのですが、閉めるときはそっと閉じる。開けっ放しは「冷気を逃がすヤツ!」という暗黙のツッコミが待っているかも。
- 実例:友人宅へ訪問した際、ドアをバーンと開け放った瞬間、「おいおい、エアコンの敵か?」と軽くいじられる八つ当たりを受けました。
- 心得:「そーっと閉める」がタイ流スマートエントリー。ドアの閉まる音が大きいと、「ゴーストが怒ってるよ」と笑われます。
8.“写真撮影”は現地の神様尊重で慎重に
寺院や屋台で写真を撮るとき、日本人はつい好きな構図でバシャバシャ撮りがちですが、タイでは仏像や神聖なオブジェにフラッシュを当てるのはタブー。
- 実例:チェンマイのワット・ロンクンで、仏像をバックに自撮り棒を伸ばしたら、僧侶に「フラッシュOFF」と指摘され、周囲から拍手交じりに「ナイス指摘!」と称賛されました。
- マナー:フラッシュはもちろん音もOFF。シャッター音が響くと「神様を驚かすんじゃないよ」と笑いながら注意されます。
9.“チップ文化”の見えない線引き
日本にはほぼないチップ文化ですが、タイでも高級レストランや高級ホテル以外は「断ってもOK」。しかし、屋台やタクシーで小銭を渡す“おまけ”感覚は大歓迎。
- 実例:タクシー運転手に「20バーツは?」と聞かれ、「え?サービス?」と戸惑いながらお札を渡したら、「サバーイ(快適)!」と超笑顔に。逆に高級ホテルのベルボーイには1バーツを差し出して固まられました。
- ヒント:大体料金の5%未満をチップすると、屋台から高級店までスマートに収まります。
10.“割り込み”は場面によって“エクスキューズOK”
日本では絶対にNGな割り込みも、タイでは「忙しくて慌ただしい時はごめんね」スタイル。スーパーや薬局のレジで「ごめんね。急いでるんだけど」と一言あれば、後ろの列をすり抜けても許されることも。
- 実例:セントラルワールドのドラッグストアでトイレットペーパー10個抱えたお姉さんが、私の前にまさかのスキップで割り込み。「Sorry!」と一言で全員が「Oh, OK!」と微笑み合う不思議体験。
- コツ:タイ語で「ニット・ディアオ」(ちょっとだけ)を添えると、許され度MAX!
おわりに
以上、日本人から見ると「なぜ?」と思うタイの暗黙のルールを10個ピックアップしました。タイトルに“あるある”と打ちながらも、タイに30年住む日本人の私も毎回驚かされることばかり!でも、こうした“見えないルール”を知ることで、よりスムーズで楽しいタイ滞在が送れるはず。次回バンコクへ来る際は、ぜひワイの高さチェックからスタートしてくださいね。マイペンライでお楽しみあれ!